私は泣いている……
ここに来る度にあなたの事を思い出して泣いている……
あの後、私は何度も死のうとした……
その度に押さえつけられ、猿ぐつわを噛まされ、手足を縛られ……
死ねなかった……
皆が励ましてくれた、泣いてくれた、強く抱きしめてくれた……
けど私の空白は埋まらなかった……
貴方以外に埋められなかった……
空しかった……この世界が……
憎いとは思わなかった……けど消えて欲しかった……
ある日……医者から言われたの……
お腹の赤ちゃんも殺す気ですかって………
泣いた……
シンジの子……私の子………私達の子………
私はこの子の為に生きる………生きてゆく………
「また、考えちゃったね……」
私は我が夫との追憶に涙を流した。
「目が見えて嬉しいよ……この丘の風景が見れたから……でも……でも……」
まだ時々痛む両目を手で覆った。
「貴方と一緒に見たかった……」
滴が指の間から溢れてしまう。
叶えられぬ願いに、それを未だに呟く自分に滴が溢れてしまう。
「ママ、どうしたの?」
「何でもないわ……真司」
「ほんとに?」
「うん、ちょっと目が痛いだけ……」
「ママ、目が悪いもんね……
でも安心してママ、痛いときは目を閉じていて、
僕の目がママの目になるから」
「!!」
私は真司を抱き寄せた。
力強く、絶対に放さないように。
泣いた。