【完結】ルフラン

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第31話 人の意思

その場にまるで不似合いな少女は、無造作に古ぼけた炭坑事務所の扉を開けた。そしてまっすぐと壁際まで歩き、迷うことなく何の変哲も無い壁に手を付いた。するとどうだろう、古びた板貼りの壁は何かがきしむ音とともに倒れ、その向こうには真新しい入り口が現...
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第32話 揺れる想い

世界を震撼させた北米大陸の出来事から早半年、すでに人々はその出来事を記憶の彼方に追いやろうとしていた。それは、セカンドインパクトから続く忌々しい出来事を早く忘れたいと言う心理が、その後使徒の動きがまったく無い事に後押しされたとも言える。アパ...
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第33話 モラトリアム

使徒の驚異が薄れ、エヴァンゲリオンの不要論が囁かれるようになっても、ネルフが不夜城であることは変わらなかった。ただその目的は、戦闘が行われているときとは大きく異なっていた。現時点で忙しいのは、高度な先端技術を保持している技術部と、その技術の...
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第34話 未来の二つの顔

一言にシンジの退院と言ったが、公傷と言う事情があるため、普通の退院とはかなりシンジのものは異なったものとなった。普通ならばそれまでの費用の清算、お世話になった関係者へのあいさつ回り等々いろいろと付帯したイベントがつき物なのだが、シンジの場合...
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第35話 ここから

誰になんと陰口を叩かれ様が、今のアスカにとって大切なのは、これからシンジと正しく結ばれることだった。決してどさくさでもなんでもなく、綺麗に片付けられた部屋で、真新しいシーツのベッドの上で始めてを迎える。それだけは絶対に譲れないことだった。だ...
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第36話 穏やかな決断

事情が分かっているからこそ、朝の気恥ずかしさというものがある。それが、通学路で二人を迎える者達の感想だった。何しろ、二人が昨夜、ナニをしたのかが分かりすぎているのだから。そこに、やけにさっぱりとした顔の二人が現れたとなると、その思いはなおさ...
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第37話 穏やかな決着 -2

結婚の報告を聞かされたミサトは、二人の前で思わず頭を抱えてしまった。祝福したいという気持ちは、他の誰よりもあると思っている。それでも、今のネルフが置かれている状況を考えるにつけ、勘弁して欲しいと考えてしまうのだ。何しろ、ネルフ解体に向けて、...
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第38話 ブラフ

使徒と生身の人、その戦いが戦いとなり得るのか。それは誰の目にも明らかなことだった。生身で使徒と戦えないからこそ、人はエヴァを作ったのである。だがシンジとアスカの二人は、いっさいの武器も持たず“二人”の使徒の前へと歩み出た。そこには、“人型”...
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第39話 策略

冗談じゃない。それが、二人の家に呼び出されてことの次第を聞かされたミサトの第一声だった。そして冗談じゃないと叫んだミサトは、どう言うつもりだと二人に詰め寄った。使徒との共存、それを勝手に仕切って決められるのは、迷惑以前に有害なのだと。ネルフ...
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第40話 エピローグ

雲一つない空には、常夏の太陽がその姿をさらしていた。容赦なく降り注ぐ日の光に、アスファルトは焼け遠くに逃げ水が浮かび、うだるような暑さに、人々は涼を求めて木陰へと逃げ込んでいた。新世紀になってからはありきたりの日常の風景。その風景にとけ込む...