【完結】ルフラン

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第十一話 そして

カーテンの間からは、まばゆいばかりの朝の光が漏れ出ている。その柔らかな光は、まだ眠りの神の傍らで安らかなひとときを過ごしている少女に目覚めの魔法をかけた……瞼を刺激する朝の光にレイコは目を開いた。とは言え、昨夜の夜更かしのせいで、目覚めたと...
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第十二話 動き出す世界-3

アメリカ合衆国東南部、アパラチア山脈南部に作られた大深度施設にそれは収められていた。その山腹に設けられた小さな小屋の見下ろせる位置に、その“比較的”小柄な男は立っていた。「地下2000m、4立方キロの空間か」男の見ていたのは、そのみすぼらし...
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第十三話 渦中

夜明け前の冷気も、地下数百メートルに納められたその施設までは忍び込むことはない。そこには、ネルフを凌ぐほどの施設を個人の手で作り上げた男の城が有った。その一角に設けられた10人程度を収容する会議室に、夜明け前だというのに6人の男が集まってい...
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第十四話  思惑

薄い緑に覆われたサンタクルズの丘陵地は、それだけを見ていればどこかのどかな景色にも見えるだろう。だが、ひとたび視線をネルフ北米支部に向ければ、そこはのどかさの対極に居ることが思い知らされるだろう。そこでは、すでに10日目に突入したエヴァンゲ...
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第十五話 予感

「第二十一次起動試験開始」中田アキヨシのその号令によって起動試験が開始された。いつもならシンジが映し出されているはずのスクリーンには、白のプラグスーツを着たアメリカ人の少年が映し出されていた。シンジの気分転換と北米支部の強い要望により、シン...
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第十六話 敗北

すでに、シンジ達がネルフ北米支部を訪れてから一ヶ月が過ぎようとしていた。引っ越しの方も膨大なファイル類の整理も終わり、後は移動を待つだけとなった。そのため、支部内は閑散とした雰囲気をたたえ、引っ越しに関係の無いレストランエリアだけがにぎやか...
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第十七話 支える人たち

ネルフ本部では、技術部のスタッフ総動員でシンジの残したデータの解析に当たっていた。調べなくてはいけないことは沢山ある。何故エヴァが動かなくなってしまったのか、なぜMAGIがおかしな命令を出したのか。そしてどうしたらシンジを助けられるのか……...
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第十八話 集う者達

シンジは非常灯の赤い光の中で静かに目を閉じた。このまま黙っていたら、あと一時間弱で自分の命は終わってしまう。「だけどここで終わるわけにはいかないんだ」シンジはそう呟くと、再び目を開き各計器のチェックを始めた。まず自分にどれだけの時間が残され...
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第十九話 帰還

第二新東京空港から第三新東京市への車中、リツコとクリフォードの議論は進んでいた。クリフォードは自分の研究テーマと今回の問題の関わりについて、リツコはクリフォードの説明から導き出される仮説について。傍目から見ても白熱した議論に、冬月もダンチェ...
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第二十話 平穏な日常、忍び寄る影

大和家の朝は早い。その大きな理由は家長の大和ケンイチ、ムサシの朝練によるものである。剣の道をたしなむ二人は、一日も毎朝の鍛練を欠かすことはなかった。たとえ、前の晩にどんちゃん騒ぎをしようとでもある。いや、前の晩の飲酒が深ければなおのこと、早...