夜雷光氏|夜雷書架|https://web.archive.org/web/20160320123001/http://www.geocities.jp/yarai_jp/syoko/
【完結】求めていたもの 第一話 懐かしい声
「たっだいまぁ~・・・っと・・・そっか・・・」応える者のない玄関で、ミサトはため息をついた。背後でドアがプシュッと閉まる。「今日はアスカはいないんだっけ。ヒカリちゃんのとこにお泊りするって言ってたわよね・・・」廊下からリビングに入る。見慣れ...
【完結】求めていたもの 第二話 職権乱用
第二新東京市内某所のマンションの一室。表向きは一見ごく普通の中流階層向けの賃貸マンションだが、実際には戦自の諜報活動の拠点の一つである。室内には壁一面に特殊な無線機やセンサーのコンソールがあり、24時間3交代シフトで工作員が詰めていた。「M...
【完結】求めていたもの 第三話 自分の心
日曜日の当直はあまり嬉しくないのだが、マヤはご機嫌だった。夜勤あけの日向と引継ぎするとき、赤木リツコの姿があったからだ。先輩・・・今日はずっとここにいるって言ってた。うれしい。リツコがいる理由は判らない。でも居てくれる。それでいい。マヤにと...
【完結】求めていたもの 第四話 緊張の夜
MAGIの警告音が鳴り響く発令所。コンソールの監視モニタ上の交点が移動を開始した。リツコの表情が硬くなる。時計は午後9時を示している。「予定より早いわね・・・なぜ?」一瞬の沈黙の後、無理を言って居残ってもらっているマヤに指示を出す。「マヤ。...
【完結】求めていたもの 第五話 虐殺の夜
自分一人分の夕食を作って、一人で食べて、お風呂に入って、アスカは一人リビングに座って考え込んでいた。なぜ謝るの?ミサトもリツコも・・・なにを謝るの?クッションを抱きしめる腕に力がはいる。わかんない。なにか変だよ。なんなの?・・・なんなの?・...
【完結】求めていたもの 第六話 二つの天井
いつもと同じ天井。アタシの部屋だ。気分的には上々の目覚め。ぐっすり眠れたみたい。たぶん昨夜の加持さんとの電話のおかげ。いつもと違うミサトの不在に不安を感じて眠れそうになかったんだけど、加持さんのおかげで気が紛れたんだと思う。ベッドの上で大き...
【完結】求めていたもの 第七話 廊下にて
はたしてこの人は法定速度という言葉を知っているのだろうか、と疑問に思うほどのスピードで、青いルノーは第三新東京市を目指してハイウェイを激走していた。ルノーの前後に他の車両の影は見えない。が、間違いなくガードの車がミサトの車と同じ速度で付き従...
【完結】求めていたもの 第八話 走る衝撃
なかなか戻ってこないアスカを心配していたヒカリだが、いきおいよくドアをあけてミサトが教室にはいってくると、反射的に号令をかけてしまった。「起立!礼!着席!」ヒカリの声にあわてて自分の席に戻ろうと右往左往する生徒達。だがミサトは笑顔のまま、み...
【完結】求めていたもの 第九話 夢から覚めて
いつもと同じ天井。アタシの部屋だ。気分的には上々の目覚め。ぐっすり眠れたみたい。たぶん昨夜の加持さんとの電話のおかげ。いつもと違うミサトの不在に不安を感じて眠れそうになかったんだけど、加持さんのおかげで気が紛れたんだと思う。それに・・・シン...
【完結】求めていたもの 第十話 求めていたもの
そもそも奥手のシンジは、女の子と腕を組んで歩くというだけのことが、こんなにも人目が気になり照れくさいものだとは思わなかった。道行く見知らぬ通行人達はほほえましそうに二人を見るだけだったが、同じ高校の生徒らしき人たちは、腕を組んで歩く二人に遭...