【完結】福音ヲ伝エシモノ

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其ノ七:タダイマ

第九使徒マトリエル、第十使徒サハクイエルによる同時侵攻が行われた日から一週間が経過した。自身の研究室で、モニタに流れる数字の羅列に目を向けるリツコ。驚くべきスピードでスクロールしていく画面。素人目には、その数字が何を意図するものなのか理解可...
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其ノ八:ユイ

シンジが自力でサルヴェージを果たしてから、一週間後。シンジはゲンドウの執務室の扉の前に立っていた。傍らには、蒼髪の少女。「・・・・行きましょう、シンジ」「・・・・うん」シンジは少女に頷くと、扉の脇にあるインターフォンのボタンを、押した。「・...
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其ノ九:レイ

「・・・ふぅ、こんなもんかなぁ・・・・」ベッドメイクを終えたシンジは、部屋の中をゆっくりと見回した。荷物を運び入れ、整頓したばかりの部屋。長い間使われていなかっただけあって、微かに饐えた匂いが鼻につく。が、それ以外は特に問題はない。シンジは...
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其ノ壱拾:ゲンドウ

第三新東京市、郊外。丘陵の一角を切り開いて作られた墓地に、シンジはいた。『YUI IKARI』と刻まれた墓碑を目の前にして。小さな花束を墓前に添え、そっと手を合わせる。ここには母の遺骨も何もなく、ただのオブジェでしかない事はわかっている。無...
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其ノ壱拾壱 :ダミー

カタカタカタカタ          人気の少ない発令所に、キーボードを叩く音が響く。素早いキーボード操作でチェックルーチンを入力しているマヤ。長い間モニタに流れる文字列に集中していた彼女だったが、ふと昼間の会話を思い出す。MAGIの定期検診...
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其ノ壱拾弐 :アンウン(前)

いつもと変わりのない朝。アスカ、レイと共に教室のドアをくぐったシンジは、自分の席のところに親友2人が立っているのを見かけた。「よっ、おはようさん!」「お・・・来た来た。おはよう、シンジ」「おはよう・・・トウジ、ケンスケ」「なぁ、シンジ・・・...
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其ノ壱拾弐 :アンウン(中)

第三新東京上空に唐突に現れた第壱拾弐使徒・レリエル。黒と白の模様のついた、巨大な球体。地面を覆うように伸びた、漆黒の影。誰がどう見ても宙に浮く球体が本体であると考えるだろう。だが      「あの影が使徒の本体で、球体が影なんて……非常識も...
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其ノ壱拾弐 :アンウン(後)

「使徒によるサードの捕獲、そしてセカンドの心神喪失………今回の作戦での失敗は全て私の責任です………申し訳ありません!!」NERV本部・作戦室内。首脳たるゲンドウ、冬月が見つめる前で、ミサトは深々と頭を下げた。後悔と苦渋を隠すことなく。「顔を...
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其ノ壱拾参 :アスカ(壱)

福音ヲ伝エシモノ     其ノ壱拾参:アスカ(壱)    EVAに乗るしかないのよ     ま、アンタにはソレしか取柄がナイからねこれ以上私の心を侵さないで!たいした思い出もナニもないクセに     汚されちゃったよぉ     笑わせンじゃ...
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其ノ壱拾四:アスカ(弐)

トントントントン・・・・・・・台所から聞こえてくる、音。何度も聞いたリズム。微かに流れてくる、お味噌汁の香り。カーテンをうっすらと染める、朝日。・・・・・・と、いうコトは。このまま待っていれば。このままじっとしてれば。すぐに聞こえてくるはず...