【完結】BAR Children

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前夜祭

私がその店を見つけたのは偶然だった。実際は他になにかきっかけがあったのかも知れないし、かの店の主人達の力かもしれないがやはり偶然としておこう。木曜の夜、仕事が一段落した私は、夕食には遅く、飲みに行くには少し早い中途半端な時間に街をさまよって...
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第一夜

「こんな家出てってやる!!」その一言を叩きつけ、あたしは家を飛び出した。ほんと馬鹿みたい。自分でも子供だと思う。でも雨の中に飛び出した時のあたしは頭に血がのぼってて何も考えられなかったんだ。【BAR children】第一夜………あれ?あた...
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第二夜

「あれ、青葉君は?」帰り支度を済ませて発令所をのぞいたミサトが尋ねた。「ああ、あいつなら今日はもう上がりましたよ。なんせ水曜日ですから」手元の漫画を置くと日向が言った。「そっか水曜日か。どうりで朝から機嫌がいいわけね~」合点がいった様子でミ...
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第三夜

ある本にこんな感じのことが書いてあった。『壁にぶち当たった時、大別して人には二つのタイプが存在する。すなわちその壁に正面から立ち向かってうち破ろうとするタイプとその壁を迂回する策を模索するタイプである。どちらがより優れているかは別として、人...
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第四夜

涙が枯れる…と言う。それはすなわち心が枯れることでもあるのではないだろうか?私の涙は枯れてしまった。だからもう枯れるものは心しかない。そして…心も枯れつつあった【BAR children】第四夜ふとその階段が目に入った。なぜだかわからないが...
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第五夜

私は焦っていた。やや性急に事を進めすぎたのかもしれない。私は被告にこう尋ねた。「…では、あなたは彼女のその言葉を聞いたときどう感じましたか?」「異議あり!」弁護側が異議を申し立てた。「検察側の質問は本件に対し直接的関係がないものと思われます...
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第六夜

男は仰向けに倒れた。赤い液体がゆっくりとアスファルトに広がっていく。カラン右手から地面に落ちた物体がそんな音を立てた。満足感などまるでなくむしろ喪失感を覚えながら私はその場を立ち去った。【BAR children】第六夜ふとその階段が目に入...
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第七夜

「…今度お見合いをすることになりました」突然、彼女が言った。「へ?」「たぶん…結婚…させられます」「は?」頭の中が?マークで埋め尽くされた僕は訳がわからないまま立ち尽くしていた。【BAR children】第七夜ふとその階段が目に入った。ど...
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臨時休業中

「だったら勝手にしなさい! もうあんたのことなんか知らないから!!」今更ながらだけど…あたしって馬鹿だなぁ。【BAR children】臨時休業中ふとその階段が目に入った。なんでだかわかんないけどその階段を下りてみたくなった。気付いたらドア...
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第八夜

その日、第三新東京市を選んだのには理由があった。世界有数の大都市とやらになって結構経つがまだ行ったことはなかったのだ。ついでに言うと大都市になる前はとても行けた場所ではなかった。だから少し興味があった。それにあいつらもまさか地球の裏側にいる...